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「理学療法士って、思ったより給料が上がらないな…」
そう感じている人は、たぶん少なくないと思います。
私は理学療法士として13年働いてきました。今はデイケアで現場に立っています。結論から言うと、理学療法士の給料は業界平均より低めに出やすい仕事です。でも、動き方次第で変えられます。
この記事では、「なぜ低く感じるのか」「デイケア13年の年収実態」「給料を上げる5つの選択肢」「一番現実的な転職で気をつけること」を、正直に書きます。煽りも保証もなしです。読み終わるころには、今日からできる一歩が見えているはずです。
結論:PTの給料は「低めだが、動けば変えられる」
最初に答えを出します。
理学療法士の給料は、同年代の他職種と比べると上がり幅が緩やかになりやすい職業です。ですが、「一生このまま」というわけではありません。
なぜなら、PTの給料が低く見える理由は構造的なものだからです。構造が分かれば、外し方も見えてきます。
まわりのPT仲間を見ていても、20代のころは「このままで大丈夫かな」と不安を感じる人が多いです。デイケアで13年働いてきた実感では、地方・介護領域の年収は380〜420万円前後が多い印象です(個人差・地域差あり)。決して高くはありません。ただ、副業を組み合わせたり、動き方を工夫したりすることで、手元に残るお金とゆとりは変えられます。
数字だけを追わず、「何にどう動くか」で景色が変わる仕事です。
なぜPTの給料は低く感じるのか(構造的な理由3つ)
「努力しているのに上がらない」と感じるのは、気のせいではありません。背景には、業界特有の3つの理由があります。
理由1:診療報酬・介護報酬で天井が決まっている
理学療法士の給料の原資は、ほとんどが診療報酬や介護報酬です。つまり、施設が稼げる金額に上限があるということ。
会社の頑張りや個人のスキルだけでは、簡単に売上が跳ね上がらない構造です。
「同じ仕事を10年続けても、給与カーブが寝てくる」と感じるのは、この影響が大きいです。
理由2:年功給ベースで成果連動が弱い
医療・介護業界の多くは、年功序列の給与体系が残っています。
成果を出しても、そのぶん大きく給料に反映されにくいのが現実です。
「20代より30代のほうがリハの腕は上がっている。でも、年収の伸びは思ったより緩やか」
これは、私のまわりのPTからもよく聞く声です。
理由3:求人が多く、人材が増え続けている
ここ10年で、理学療法士の数は大きく増えました。
需要に対して供給が追いついた、もしくは追い越した地域も出ています。すると、雇う側が無理に給料を上げなくても人が集まる状況になります。
「個人が頑張れば伸びる」のではなく、「業界の構造で上限が決まっている」。
この事実をまず受け止めることが、給料を考える出発点だと思っています。
現役PT13年・デイケア年収の実態(リアル)
ここからは、地方のデイケアで13年働くPT目線で実感している数字感です。地方・介護領域(デイケア)・13年目という条件の目安として読んでください。地域・経験年数・職場で大きく変わります。
ざっくりの年収感(デイケア13年・地方の目安)
- 年収:380〜420万円前後が多い印象(個人差・地域差あり)
- 月給:手取りで22〜25万円ほどが多い
- ボーナス:年2回・合計で月給の3〜4ヶ月分くらい
- 残業:少なめ(月10時間以下のことが多い)
派手な金額ではありません。ただ、デイケアは夜勤がない・残業が少ない・土日固定休みになりやすい、というメリットがあります。
内訳のイメージ
| 項目 | 月あたりの目安 |
|---|---|
| 基本給 | 22万〜26万円 |
| 役職・資格手当 | 0〜2万円 |
| 通勤・住宅手当 | 0〜2万円 |
| 残業代 | 0〜2万円 |
ここから税金・社会保険が引かれます。
「思ったより少ない」と感じる方もいるかもしれません。これはデイケア(地方)の一般的な傾向であり、急性期病院や訪問リハ、自費領域だともっと高いケースもあります。個人差・地域差は大きいです。
同期との差
PT仲間を見ていて感じるのは、同期との給料差がはっきり開くのは30代以降ということ。
- 役職についた人
- 訪問リハや自費領域に移った人
- 転職を重ねてきた人
このあたりは、年収が100万円単位で違うこともあると聞きます。
「同じスタートライン」だったはずなのに、選んだ道で景色がここまで変わる仕事だと感じています。
給料を上げる5つの選択肢
ここからが本題です。給料を上げるための現実的な選択肢を、5つに整理します。「自分はどれが向いているか」を考えながら読んでみてください。
選択肢1:今の職場で昇進・役職を取る
主任・科長・管理者などの役職につくと、手当が上乗せされます。
メリット:環境を変えなくていい。人間関係を維持できる。
デメリット:上のポストが空かないと進めない。マネジメント業務が増える。
向いているのは、「今の職場が好き」「人を育てるのが嫌じゃない」タイプの方です。
選択肢2:転職する(一番現実的)
一番手っ取り早く、効果も大きいのが転職です。
特に、領域を変える転職は給料が上がりやすい傾向があります。
- 介護領域 → 急性期病院
- 病院 → 訪問リハ
- 病院 → 自費領域・整形クリニック
求人を見比べるだけでも、相場感がつかめます。
「今すぐ動かない」としても、情報収集だけは早く始めて損はないと思っています。
転職サイトやPT専門エージェントは、登録も相談も無料のところが多く、いまの自分の市場価値や給与の相場を知るだけでも使えます。動くかどうかは、情報を見てから決めれば大丈夫です。
選択肢3:副業を組み合わせる
本業の給料を上げるのが難しいなら、収入の柱を増やすという考え方があります。
私自身もブログやnoteで副業を始めました。始めた理由を一言で言うと、「将来の選択の範囲を広げたかった」からです。
年収が上がりにくい構造の中で、本業だけに頼り続けることへの漠然とした不安がありました。「転職するかどうか」を考える前に、まず「選べる状態」を作っておきたかった。副業はそのための第一歩です。
現在地は「月1万円を目指している途中」で、まだ達成していません。ただ、「本業に依存しすぎない安心感」は、お金の数字以上に大きいと感じています。
- ブログ
- note(有料記事)
- 健康系のオンライン発信
- 出張リハ(個人事業)
向き不向きはあります。短期で大きく稼げる保証もありません。ですが、長く続けられる方には選択肢の1つです。
「お金の数字以上に大きい」という表現の意味をもう少し書くと——副業を始めてから、仕事のストレスへの感じ方が変わりました。本業だけに収入が依存していると、職場への不満や将来への不安が積み重なりやすい。「ここを辞めたら終わり」という感覚です。
まだ月1万円に届いていない段階でも、「もし本業に何かあっても別の柱がある」という感覚が、思ったより気持ちをラクにしてくれます。PTとして長く働き続けるためにも、1つの収入源に依存しない仕組みを少しずつ作っていくことは、お金の話以上に「心の余裕」の話だと実感しています。
選択肢4:開業・独立する
訪問リハや自費リハで独立する道もあります。
うまくいけば、年収は本業の何倍にもなる可能性があります。一方、初期費用・営業・経理・税金など、リハ以外の仕事が一気に増えるのが大変なところ。
家族のいる方は、「最初は副業で小さく試す」ほうが安全だと思います。
選択肢5:別資格・別職種に広げる
ケアマネジャー、福祉用具専門相談員、健康経営アドバイザーなど、PTの知識と相性のいい資格があります。
「PTを辞める」のではなく、「PT+〇〇」で武器を増やすイメージです。
転職市場での価値も上がりやすくなります。
一番現実的な「転職」で気をつけること
ここでは、選択肢の中で一番効果が出やすい転職にしぼって、注意点をお話しします。
注意点1:給料の数字だけで決めない
求人票の年収は「モデル年収」のことが多く、実際は残業代込み・ボーナス満額の場合の上限値だったりします。
「基本給はいくらか」「賞与は何ヶ月分か」を必ず確認しましょう。
注意点2:労働時間と人員配置
給料が高い職場は、そのぶん業務量が多いことがあります。
- 1日あたりの担当患者数
- 残業の実態
- 有給の取りやすさ
このあたりは、転職エージェント経由だと裏側まで聞き出しやすいです。
注意点3:「家から通えるか」を最優先する
これはPT仲間からよく聞く話です。
給料の高さに惹かれて遠方の職場を選んで後悔した、という声を何人かから聞きました。一般に、通勤に1時間以上かかる職場は、長続きしません。
家族との時間、自分の体力、副業の時間。すべてが削られます。
「給料+通勤+休み」の3点セットで判断するのが、現実的です。
注意点4:いきなり辞めない
転職を考えるなら、「在職中に情報だけ集める」のが基本です。
複数の転職サイトに登録して、求人を見比べるだけでも、相場感がつかめます。エージェントとの面談は無料で受けられるので、「まず話を聞くだけ」でOKです。
PT専門の転職サイトをいくつか見比べると、同じ経験年数でも給与のレンジに差があることが分かります。まずは登録して求人を眺めるだけでも、相場感がつかめます。
動き出す前に確認すべき3つの質問
転職にせよ、副業にせよ、いきなり動くのはおすすめしません。動く前に、自分に3つだけ質問してみてください。
質問1:「お金がいくらあれば足りるのか」
「給料を上げたい」の中身は、人によってバラバラです。
- 月にあと3万円あれば気持ちがラクになるのか
- 年収100万円アップが必要なのか
- 老後の不安をなくしたいのか
ゴールが違えば、選ぶ手段も変わります。
質問2:「家族時間・自分の体力とのバランスはどうしたいか」
給料を最大化することがゴールではないはずです。
私自身、子育て世代として「家族時間」を削ってまで稼ぐ気はありません。長く働けるバランスを優先するのが、結果的に一番得だと思っています。
質問3:「3年後・5年後にどうなっていたいか」
短期の年収より、3年後の自分のキャリア地図が大事です。
- 専門領域を深めたいのか
- マネジメントに進みたいのか
- 独立を視野に入れたいのか
ここがブレると、転職しても満足度が上がりません。
他職種・他の医療職と年収を比べると?
「PTの給料は低い」と聞くけれど、実際のところ他の職種と比べてどうなのか。公的データで確認します。
年収比較(目安・公的統計ベース)
| 職種 | 平均年収(目安) | 出典 |
|---|---|---|
| 理学療法士・作業療法士等 | 約444万円 | 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(PT・OT・ST・視能訓練士の合算値) |
| 作業療法士 | 約432万円 | 同調査(一部メディア集計値) |
| 看護師 | 約519万円 | 同調査(2024年時点) |
| 民間企業勤務者(全職種平均) | 約478万円 | 国税庁「令和6年分民間給与実態統計調査」 |
※理学療法士単独の数値は賃金構造基本統計調査では「リハビリ関連職種」として合算されているため、PT単体の正確な平均は公式発表されていません。上記はPT・OT・ST・視能訓練士をまとめた値です。地域・経験年数・職場形態によって個人差が大きくなります。
読み取れること
- PTは看護師より年収が約70〜80万円低い傾向があります。看護師は夜勤手当の影響が大きく、一概に比較はできませんが差があるのは事実です。
- 民間企業の全職種平均(約478万円)とほぼ同水準。「PTは極端に低い」というより、「伸びにくい構造がある」と表現したほうが正確かもしれません。
- 同じリハビリ職のOTとは年収水準が近く、大きな差はありません。
「PTだから稼げない」というより、業界の報酬構造の問題が大きい。逆に言えば、構造の外側に動けば変えられます。
よくある質問(FAQ)
Q1:理学療法士の平均年収は本当に低いの?
一般的に、業界平均はやや低めの位置にあるといわれます。ただし、領域・地域・経験年数で100万円以上の差が出ることもめずらしくありません。「PT全体で語る」より「自分の条件で見る」ほうが、現実的です。
Q2:転職すれば必ず年収は上がりますか?
いいえ、保証はありません。上がる場合もあれば、下がる場合もあります。給料・労働時間・通勤・人間関係のバランスで考えるのが基本です。
Q3:副業はバレませんか?
職場の就業規則によります。まず副業可かどうかを確認してから始めるのが安全です。住民税の納付方法でわかることもあるので、ルール内で進めるのが大前提です。
Q4:未経験から訪問リハに行っても大丈夫?
受け入れている職場はあります。ただ、1人で患者宅に行くので、ある程度の臨床経験があったほうが安心です。研修制度がある職場を選ぶと、入りやすいです。
まとめ:今日から動くなら何をすべきか
ここまでをまとめます。
- 理学療法士の給料は、業界の構造上、低めに出やすい
- ただし、昇進・転職・副業・開業・別資格で変えられる
- 一番現実的なのは転職。給料だけでなく通勤・労働時間で判断する
- 動く前に「いくら必要か」「3年後どうなりたいか」を決める
- 在職中に情報だけ集めるのが、リスクの少ないやり方
「今日から動くなら何をするか?」と聞かれたら、私はこう答えます。
まずは、転職サイトに1つだけ登録して、自分の地域の求人を眺めてみる。
それだけで、「今の職場の相場感」と「もう少し上を狙えるライン」が見えてきます。動くのはそれからで遅くありません。
給料の悩みは、放っておくと「我慢」に変わってしまいます。我慢が続くと、現場での笑顔も減ります。自分のためにも、患者さんのためにも、たまには働き方を見直す日があっていいと、13年やってきて思っています。
「すぐ転職する」ではなく「選択肢を持っておく」ために、転職サイトで情報だけ集めておくのもひとつの方法です。心に余裕があるうちに動くほど、落ち着いて選べます。
この記事を書いた人
書いた人:デイケア(通所リハビリ)で働く現役理学療法士。臨床13年。30〜40代の子育て世代。副業でブログとnoteを運営中で、現在月1万円を目指している途中(まだ達成していません)。「お金と働き方の現実を、正直に書く」がこのブログのスタンスです。
※この記事は、現役理学療法士・臨床13年の個人の体験と一般的な傾向をもとに書いています。給与額・制度・サービス内容は2026年時点のものです。最新情報は各公式サイト・職場の規定をご確認ください。働き方や転職の判断は、ご自身の状況に合わせて行ってください。
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