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転職先を選ぶとき、何を基準にしていますか?
「給与が高いところ」「家から近いところ」「残業が少ないところ」——よく聞く条件です。間違いではないですが、私の体験では、これだけで選ぶと後悔しやすいと感じています。
理学療法士として13年デイケアで働き、転職を考えるPT仲間の話を聞いてきた立場から、「これで選んで後悔した基準」と「本当に大事にすべき条件」を整理しました。
転職を考えているPTの方に、少し立ち止まって考えるきっかけになれば嬉しいです。
後悔しやすい選び方①:給与の数字だけで決める
「今より年収が高ければOK」という基準で選ぶと、後悔することがあります。
よく聞くケースで、「今より月給が3万円高い施設に移ったら、残業が月40時間以上で休日出勤も年10日以上あった」という話があります。PT仲間から実際に聞いた話です。
時給換算すると、前の職場とほぼ変わらない。むしろ生活の質は下がっていた、というわけです。
給与は大切な条件ですが、「月給○万円」という数字だけで判断せず、「年間の実質的な収入」「働く時間との比較」で考えることが大事です。
転職エージェントに相談すると、「残業込みで計算するとどうなるか」を一緒に整理してくれることがあります。
後悔しやすい選び方②:「残業なし」を信じすぎる
求人票に「残業ほぼなし」と書いてある施設でも、入ってみると実際は違う、ということがあります。
理由の一つは、「サービス残業が習慣化している」ケースです。表向きは定時で上がれても、記録や準備を家に持ち帰っていたり、早出が当たり前になっていたりします。
もう一つは、「人員が少なくて常に忙しい」ケースです。残業が少ない代わりに、休憩がほとんど取れなかったり、昼休みに仕事をしていたりすることもあります。
見学のときに確認しておいた方がいいのは、「実際に何時に出勤して何時に退勤しているか」です。現場のスタッフに聞ける機会があれば、遠慮なく聞いてみることをおすすめします。
後悔しやすい選び方③:「家から近い」だけを優先する
家から近い職場は、体力・時間の面でとても大事です。ただ、「とにかく近ければOK」という基準で選ぶと、職場の中身を見落としやすくなります。
PT仲間の話では、「家から15分で通えるから」という理由だけで入職した施設で、人間関係に苦労して1年で辞めた、というケースがありました。
通勤時間は「無駄な時間を減らす」という点で大事です。でも、毎日働く環境の中身が合わないと、近くても辛くなります。
通勤距離は「必要条件」。でも「十分条件」ではない、という感覚で考えると、判断が変わってくると思います。
本当に大事にすべき条件①:先輩PTの関わり方
転職先を選ぶとき、私が一番重視するようになったのが「先輩・同僚のPTとの関わり方」です。
見学のときに見ておきたいポイントは、
- 先輩が新しいスタッフに丁寧に関わっているか
- チームで情報共有しているか
- 困ったときに相談しやすい雰囲気があるか
これは数字では分かりません。見学・面接のときに、現場の雰囲気を感じることが大切です。
転職を考えたPT仲間の話では、ある施設の見学でスタッフ間の会話が少なく、それぞれがバラバラに動いている様子が気になり、最終的に辞退した、というケースがありました。業務的には問題なくても、「チームで働いている感覚」がなさそうだと感じたそうです。
働く人との関係性は、毎日の仕事の満足感に直結します。
本当に大事にすべき条件②:患者・利用者との関わり方の方針
「どんなリハビリを大切にしているか」という施設の方針も、長く働けるかどうかに影響します。
急性期・回復期・デイケア・訪問リハなど、施設種別によってリハビリの目標・スピード・深さは全然違います。また、同じ施設種別でも、「患者中心の関わりを大事にしているか」「効率や回転数を重視しているか」という方針の違いがあります。
自分が「長くじっくり関わりたい」タイプなのか、「短い期間で集中して回復を支援したい」タイプなのかを、まず自分で整理しておくことが大切です。
面接のときに、「スタッフ1人が担当する患者・利用者の人数」「1単位あたりの時間と担当患者数」を聞くと、実態が分かりやすくなります。
本当に大事にすべき条件③:学べる環境があるか
「スキルアップできる環境かどうか」は、今すぐには分かりにくくても、3〜5年後の差になって表れます。
私がデイケアで13年働いてきて感じたのは、「学ぶ機会が少ない環境に慣れると、外の世界が見えにくくなる」ということです。
面接・見学で確認しておくと良いのは、
- 勉強会や研修の機会があるか
- 外部研修への参加を支援してもらえるか
- 資格取得のサポートがあるか
特に若い世代のうちは、給与よりも「何を学べるか」を重視した方が、長期的には年収にも返ってくることがあります。
転職エージェントに相談して分かったこと
転職エージェントに相談して良かったのは、「施設の内側の情報」を持っているところです。
求人票には書かれていない「実際の残業状況」「スタッフの定着率(何人が何年在籍しているか)」「施設の雰囲気」などを、エージェントが教えてくれることがあります。
定着率が低い施設は、何らかの理由で人が辞めやすい環境にある可能性があります。エージェントに「この施設のスタッフの定着率はどのくらいですか?」と聞くと、答えてもらえることが多いようです。
よくある質問
Q. 見学のとき、どんなことを見ればいいですか?
A. 見ておくと参考になるポイントは、①スタッフ間の会話の雰囲気、②利用者・患者さんへの接し方、③施設の清潔さや整理整頓の状況です。「数字に出ない部分」を感じることが大事です。なんとなく「居心地が悪い」と感じたら、その直感は大切にしてください。
Q. 転職の「失敗」はどうすれば防げますか?
A. 完全には防げません。でも、事前の情報収集と整理で大幅にリスクは下げられます。①自分が何を嫌と感じているか書き出す、②転職先に求める条件を「必要条件」と「あれば嬉しい条件」に分ける、③エージェントに施設の内部情報を聞く、この3つで、後悔は減らせます。
Q. 複数の施設を比較するにはどうすればいいですか?
A. 「施設比較シート」を自分で作るのがおすすめです。給与・通勤・職場環境・学べる環境・担当人数などの項目を横に並べて、施設ごとに書き込んでいくと、直感だけでなく整理した目で比較できます。転職エージェントに複数の施設を提案してもらうと、比較しやすくなります。
まとめ
転職先を選ぶとき、気をつけたい点をまとめます。
後悔しやすい選び方
– 給与の数字だけで決める
– 「残業なし」を信じすぎる
– 「家から近い」だけを優先する
本当に大事にすべき条件
1. 先輩・同僚PTとの関わり方:毎日の職場の雰囲気を左右する
2. 患者・利用者との関わり方の方針:自分のやりたいリハビリと合っているか
3. 学べる環境があるか:3〜5年後の自分に投資する
今すぐ転職する予定がなくても、「自分が求める条件を整理しておく」だけで、いざというときに動きやすくなります。転職エージェントへの相談は無料です。ぜひ一度、プロの話を聞いてみてください。
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この記事はオミ(理学療法士・臨床13年・デイケア一筋・30代)が、仲間の転職相談に乗ってきた立場から書いています。転職の判断は、ご自身の状況に合わせてご検討ください。

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